アメリカ大統領選挙でウィスコンシン州やミシガン州、ペンシルベニア州などの一部の州で投票の再集計が行われる動きに、ヒラリークリントン陣営が加わると表明されました。
これまでクリントン陣営は再集計の動きに対して静観の姿勢でしたが、一転参加へ。
はたしてこの大統領選の再集計の結果はどうなるのでしょうか?
結果が覆り、ヒラリークリントン氏の逆転勝利の可能性はあり得るのでしょうか?
今回はこの大統領選再集計に関して考察してみました。
アメリカ大統領選の投票再集計の経緯
まずこの再集計はどのような経緯で行われることになったのでしょうか?
今回の大統領選の結果については、第三の党である「緑の党」のジル・スタイン氏が再集計を求めていたことに始まります。
再集計を求めた理由は、ウィスコンシン州においてシステムがサイバー攻撃を受けて投票結果が操作された可能性があるかもしれないという主張からでした。
このジル・スタイン氏の主張を受けて、州の選挙管理委員会が再集計の実施を決めることになります。
当初は再集計の動きに対してクリントン陣営は「勝敗が覆る可能性は低く、無駄な期待を国民にもたせる」などとし、静観の姿勢を貫いておりました。
これは大統領選においてのシステムにハッキングなどのサイバー攻撃の証拠が見つからなったので、クリントン陣営は再集計を求めていなかったからのようです。
ところが、ジル・スタイン氏の主張がウィスコンシン州に認められたことを受けて、「公正さを確保するため」としてクリントン陣営がこの再集計の動きに参加することになったわけであります。
最初はクリントン陣営が再集計の動きに関心を示さなかったことにクリントン支持者はガッカリしていたようですが、この方向転換には喜びの声があがっているようです。
トランプ降ろしの熱が冷めていないクリントン支持者にとっては一筋の光、希望であることは間違いないでしょうね。
大統領選挙再集計の結果はどうなる?ヒラリークリントン逆転の可能性は?
はたしてこの再集計の結果どうなるのでしょうか?
この再集計に関してコンピューター専門家は、ウィスコンシンとミシガン、ペンシルベニアの州において、
「電子投票地区ではクリントン氏の得票率が、記入・光学読み取り式の地区に比べ低い」
と指摘しております。
つまりサイバー攻撃の可能性があるという見方をしているということですね。
現在はウィスコンシン州での再集計しか決まっておりませんが、緑の党はミシガン州、ペンシルベニア州でも再集計の実施を求める準備をしているようです。
この2つの州の再集計の動きについてもクリントン陣営が参加することを表明しております。
ジル・スタイン氏はウィスコンシン州での再集計にかかる費用をネット上で募集し、5億以上の資金集めに成功したとのことです。
これだけの金額が集まるということは、よほど再集計を国民が熱望しているということの表れだと感じます。
どうにかしてトランプ氏の大統領誕生を防ぎたいのでしょうね。
全米の全体の得票数ではトランプ氏を約200万票上回っているヒラリークリントン氏。
結果としては各州の「選挙人」の獲得数での敗北でしたが、仮にこの3州で投票結果が覆ることがあれば、見事に逆転ということになります。
これが実現したら世紀の逆転劇ということになりますよね。
ただし専門家によると現在のところ選挙結果が覆ってクリントン氏が逆転する可能性はかなり低いとの見方のようです。
そもそも選挙後からホワイトハウスやクリントン陣営は投票システムにサイバー攻撃などで不正は確認されていないという立場を示していたほどですので。
今回は第三の党の緑の党の再集計の主張がウィスコンシン州に認められたので、一応のっかっておこうという感は否めません。
それでもクリントン氏の逆転勝利という万が一の可能性は残されているので、そこに期待が高まるのも無理はありませんよね。
一方トランプ陣営はこの再集計の動きには、「ばかげた要求だ」と当然の反発。
ただトランプ氏は選挙前に、結果が負けなら認めないなどの発言をしていたので、この反発には説得力がないように思えます。
今のクリント氏と立場が逆ならこの再集計には積極的に動いていたでしょうね。
トランプ氏らしいと言えばそれまでですが、そういったスタイルや発言などに、多くのアメリカ国民が不安や怒りを覚えているのだとも感じます。
まとめ
大統領選の選挙結果の再集計という興味深い動きが起きているアメリカ。
はたしてこの再集計によって、ヒラリークリントン氏の逆転はあるのか?
ウィスコンシン州の再集計結果はおよそ1週間後との報道もございます。
今後も大統領選の再集計結果には注目ですね。